Bellatte クロモリロードフレーム 塗装

今回は Bellatte のクロモリロードフレーム Sprite を塗装させていただきました。

Bellatte は、神戸市須磨区にあるショップで、オリジナルフレームを作成販売しております。
フレームはフレームビルダーの店主が作成し、塗装は弊社にご依頼頂いております。

目次

作業工程

洗浄

まずはフレームに付着している汚れをシリコンオフで洗浄します。
特に油分が付着しているとマスキングが付かなかったり塗装のトラブルの現認になるので、作業時には常にゴム手袋をして直接フレームに触れないようにします。

エアブローでシリコンオフを乾かすついでにフレーム内部に残ったは金属粉等を吹き飛ばします。

マスキング

マスキングはメッキ出しする部分やフレーム内部等、塗装しない部分にします。
数種類のマスキングテープと紙マスカ―、それと専用にカットしたマスキングシールを使用します。

マスキングができたら600番のスコッチ・ブライトで足付け作業をして下地塗装へ移ります。

下地塗装

まずはプライマーを塗装してからサーフェイサーを塗装します。
今回、塗装するカラーはキャンディレッドと3コートパールホワイトなので、サーフェイサーはホワイトの物を使用します。

サーフェイサーを塗装すると未塗装のメッキ状態では見え辛かった凹凸や巣穴が見やすくなるので、全体に足付け作業を行いつつ、そういった凹凸を見つけたらパテを盛って平滑に仕上げます。

足付けとパテ処理が完了したら塗分け際に近いマスキングは全て剥がし、塗装際を滑らかにする処理を行ってから再度マスキングします。

カラー塗装

今回塗装するカラーはキャンディレッドと3コートパールホワイトなので、隠蔽力の低い方のパールホワイトから塗装します。

パールホワイトの部分はヘッドチューブとシートチューブなので、それ以外の部分はマスキングしてしまいます。

3コートパールホワイトに使用する塗料は、ベースカラーとなるソリッドホワイトと、クリヤーにパール顔料を混ぜた塗料とクリヤーです。

最初にソリッドホワイトを塗装し、続けてパールベースを塗装します。
パールベース塗料を吹き付ける回数で見た目が変わってくるので、ムラにならないように塗装します。

ヘッドチューブ部分はメッキ出しのラグによって他の部分から切り離されているので、この時点で上塗りクリヤーを塗装して仕上げてしまいます。

シートチューブ部分にはロゴを張り付けるので、この時点では保護目的のクリヤーを薄く塗装して強制乾燥させます

続いてキャンディレッドの塗装に移ります。

パールホワイトを残す部分には塗料が掛からないようにマスキングします。

キャンディレッドの塗装にはベースカラーのメタリックカラーと、ステイン塗料をクリヤーに混ぜたカラークリヤーを使用します。

まずはメタリックカラーから塗装するのですが、使用するメタリック塗料には少し赤のステイン塗料を加えて塗装します。

ここで一度強制乾燥させてメタリック塗装を硬化させます。
硬化させることでカラークリヤーを塗装した際にメタリック塗料が解けてカラークリヤー層でメタリック顔料が泳ぐことを阻止します。

カラークリヤーは一度塗装しただけでは色が薄いので、数回塗り重ねて目的のカラーに近づけます。

今回のキャンディレッドは少し暗めのレッドとのご注文でしたので、ハウスオブカラーのアップルレッドとブランデーワインを半々で調色した塗料を使用しました。

キャンディレッドを塗装したら直ぐにマスキングを剥がして強制乾燥させます。
塗装が硬化したらマスキングを再度張り直し、次の工程へ移ります。

ステッカー貼付

続いての作業はステッカーの貼付になるのですが、前の工程から最低でも数日は空けてから作業を行います。
これは塗装後すぐにステッカーを張ってしまうと、塗装から抜けるガスがステッカーによって堰き止められてしまい気泡になる事を可能な限り防ぐためです。
納期に余裕があるのであれば、1~2週間は空ける方が気泡が入るリスクを避けられて安全です。

ステッカー貼付作業の前に800番の研磨布で全体に足付け作業を行い、シリコンオフで拭き取り脱脂をします。

ステッカーの位置がズレないようにマスキングテープでガイドをしつつ、指定の位置にロゴのステッカーを貼付します。

全てのロゴステッカーを貼り終えたら上塗りクリヤー塗装に移ります。

上塗りクリヤー塗装

いよいよ最後の塗装です。

上塗り用のクリヤーをステッカーを張ったフレームに塗装していきます。

基本的には2回塗りで、ステッカー周りのみ3回塗で塗装します。

塗装が終わったらマスキングを剥がし、強制乾燥させて塗装完了です。

磨き作業~完成

クリヤー塗装後の強制乾燥から時間を空けて塗装が落ち着いてきたところで磨き作業を行います。

まずは1500~3000番の研磨布でブツ取りや塗装肌を行って塗装面を整えてから、コンパウンドとシングルポリッシャーで磨きます。

続いて細目のコンパウンドとダブルアクションで磨き、最後に仕上げ用コンパウンドで磨いて全てのマスキングを剥がせば完成です。

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