DEROSA CORUM クロモリロードバイク カスタムペイント

今回は DEROSA CORUM のフレームのカスタムペイントをご依頼いただきました。

お預かり時の状態

こちらのフレームの塗装を剥離し、メインカラーはメタリックシルバーで、ロゴはブラックにしたいとのご依頼です。

目次

作業工程

カラー~デザイン

大まかなデザインはご依頼時にお客様が図にして送ってくださっていたので、ロゴサイズやメインカラー等を決めていきます。
ロゴカラーのブラックとレッドは現在のロゴのカラーに合わせて調色するので、決まっていないカラーはメインカラーのシルバーメタリックです。

お客様にカラーサンプルの写真をお送りする等のやり取りの末、最終的にカラーはポルシェのGTシルバーメタリックにきまりました。

カスタムペイントをご依頼の場合、車のカラーから選んで頂くと非常に助かります。
車のカラーは塗料メーカーが標準色の調色データを公開していこるので、すぐに調色する事ができます。
※一部調色不可能なカラーもあります

続いてロゴのサイズを決めます。
ロゴを入れる場所は、ヘッドチューブとトップチューブ左右、ダウンチューブ左右です。
ロゴのデザインはお客様に送って頂いた画像からデータを作成して、それを数種類のサイズ別に紙に印刷します。
その印刷したロゴをフレームに合わせた写真を撮影し、その中から気に入ったサイズを選んで頂きます。

ロゴのサイズ選び

塗装剥離~下地塗装

デザインとカラーが決まったので、本格的に塗装の準備入ります。

まずは現在の塗装を剥離する作業を行います。
剥離には塗装剥離剤を使用するので、剥離剤の反応が良くなるように、汚れを洗浄してから現在の塗膜に荒いサンドペーパーで塗膜に傷を付けていきます。

傷を付け終わったらフレームに満遍なく剥離剤を刷毛で塗り付けます。
気温が高い季節は剥離剤が揮発しやすいので、塗り終わったら直ぐにフレーム全体を養生シートで包み込んでしまいます。

ある程度時間を空けると塗膜が緩んでくるので、浮いた塗膜をワイヤーブラシ等で除去し、塗装が残っている部分には剥離剤を再度ぬります。
この作業を塗装が完全に除去できるまで繰り返します。

剥離完了

塗装剥離の次はスコッチブライト等を使用してフレーム全体に満遍なく細かな傷をつける足付け作業を行います。
この作業を行うことでフレームと塗装の密着度が上がり、塗装が剥離しにくくなります。

続けて下地塗装に入ります。
塗料が付いて欲しくない部分には予めマスキングしておきます。

下地塗装には、まずはプライマーを塗装します。
プライマーには塗料とフレームの密着度を上げる糊のような役割と防錆作用があります。

プライマーの次にはグレーのサーフェイサーを塗装します。
サーフェイサーにはフレームの細かな傷などを埋めて滑らかにする作用があります。

サーフェイサーを塗装したら時間を空けて、しっかりと塗料を硬化させます。
塗装が硬化して塗料の中に含まれていた溶剤が揮発してくると塗膜が締まり、塗装した直後は滑らかに見えていた塗装面に凹凸がでてきます。
その凹凸を研磨布で研いで滑らかにして下地塗装の完了です。

サーフェイサー塗装後

カラー~ロゴ塗装

いよいよカラーの塗装に入ります。
今回のメインカラーは車両カラーなので、塗料メーカーが公表している調色データがあるので、記載してある割合で塗料を混ぜれば調色完了です。

メインカラー塗装

メインカラーのシルバーを塗装したら続いてクリヤーも塗装します。
ここで一度塗装をしっかりと硬化させてからロゴ塗装へ移ります。

メインカラーの塗装が硬化したらホコリや塗装エラーが無いか確認しつつ、全体を研磨布で研いで足付けを行います。

続いてロゴを塗装します。
カッティングプロッターで作成したマスキングシートをフレームに貼り、それ以外の部分は全てマスキングしてしまいます。

マスキング出来たら、まずはハート部分のレッドを塗装します。

ロゴのレッドを塗装

レッドの塗装が硬化したらハート型のマスキングシートを張り、続けてブラックの部分を塗装します。

ロゴのブラックを塗装

ロゴの塗装が出来たら慎重にマスキングを剥がします。

ロゴ塗装完了

最後にトップクリヤーを塗装して塗装は完了です。
しっかりと塗料を硬化させたらフレーム全体を1000~3000番の研磨布で研ぎ、ポリッシャーで磨いたら完成です。

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